原理原則主義とは

P/Lに関する原理原則は、発生主義であり、収益・費用は、現金の収支ではなく、経済的事実の発生に基づき認識する。財務会計の目的は、企業の経済活動をあまねく忠実に、かつタイムリーに記録することにある。特に企業間取引においては、商品・サービスを提供しても、代金の支払いは後日実行されることが多い。この場合、商品を提供した事実、代金を受け取る権利が発生した、キャッシュを受け取って取引が完了した、これらの状況を時系列で把握する必要があるため、財務会計では、企業の経済的事実とキャッシュの動きを切り離して整理する。B/Sに関する原理原則は、取得原価主義とし、貸借対照表への計上額は取得時の支出額だ。資産や負債の保有中は、時価変動があっても変化させない。
会計制度全体としては、保守主義の原則で、バッドニュースほど積極的に示す必要がある。将来発生することが明らかな費用は、事実が判明した時点で引当金として計上しなければならない。利益操作を防ぐなどの理由から、会計方針は継続して適用し、みだりに変更できないよう、継続性の原則を定めている。重要性の原則では、重要性の乏しいものは厳密な会計処理によらなくてもよいとされる。財務諸表が企業の経済的実態を表すことが根底にある。皆さんは、会計の原理原則をまず理解、個別制度の運用に役立てていただきたい。

五現主義とは、現場・現物・現実の三現主義に原理・原則を加えた考え方です。原理とは、物事を成り立たせる法則や、あることが起こるメカニズムのことをいいます。原則とは、多くの場合に当てはまる決まりや規則のことです。

原則主義(principle-based)は会計処理の根拠として原理・原則を重視する考え方、細則主義(rule-based)は細かく決定された一定のルールに従うことを重視する考え方を意味する。会計処理の検討にあたり、前者は企業の判断の程度が大きくなるが、原理・原則に基づかない例外処理は容認されない。そのため、基準の量が少なく、明確な数値基準も明示されないことが多い。一方、後者は企業に要求される判断の程度は小さくなるが、ルールに定められていれば例外的な処理も認められることになる。結果として、基準の量が多く、明確な数値基準があることが多い。一般に、原則主義は国際財務基準報告(IFRS)が採用し、細則主義は日本基準やアメリカ基準が採用しているといわれている。

IFRSの原則主義とは、財務報告での原理原則を明確にし、例外規定は原則認めず、解釈や実際の運用は各企業の判断に任せる考え方です。一方、日本会計基準の細則主義では、具体的なルールをあらかじめ決めておきます。原則主義ではケースバイケースで判断されることが、細則主義では厳密にルールが決まっているため、各企業の判断にばらつきが出にくいのが特徴です。

ところで、今日のUSGAAPは、「演繹的」なアプローチに基づいて開発される会計基準であるといえるのですが、USGAAPは、原理原則のみを設定した会計基準ではなく、極めて膨大な解釈指針やガイドラインを伴った、細則主義的な会計基準としての特徴を持っています。これは米国の訴訟社会の中で次第に会計基準が細則化していったためであり、USGAAPが、「演繹的」アプローチに基づく会計基準であることには変わりがないと言えます。

現代では、三現主義で課題解決のための土台を作り、原理や原則に従って物事を客観的に捉えて改善していく姿勢が求められます。

会計業務は、企業経営になくてはならない業務です。企業会計には、遵守しなければならない基本ルールや原理原則があります。会計処理にあたって企業会計原則に従うことで、公正な会計業務を進められるのです。これから解説する企業会計原則の内容や性質を理解して、企業経営に密接に関わる企業会計について見直してみましょう。

課題を解決するためには、データを読み解くだけではなく、三現主義や五現主義に基づいた行動が求められます。三現主義とは、現場・現物・現実の3つのことです。それらに、原理・原則を加えた五現主義は怠ることなく実践しましょう。

また、原理原則に従ったアピール方法がうまくいきました。芸人仲間におもしろおかしく炭火焼肉たむらのことを話題にしてもらったのです。そのことで、店の知名度を一気に向上させることに成功しました。

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